箱根湯本駅から強羅駅までを約40分かけて走る箱根登山鉄道。線路脇に咲き誇るアジサイを車窓から驚くほど間近に楽しむことができるため、「あじさい電車」の愛称で親しまれています。標高差によってアジサイの咲く時期に違いがあり、一番早く咲くのは箱根湯本駅で6月中旬〜下旬頃。そこから順に上がっていき、約1カ月間、「あじさい電車」を楽しむことができるのです。

中でも、塔ノ沢駅は、見逃せないポイントです。とても小さな駅ですが、ホームにはアジサイがたくさん植っており、インスタ映えするポイント多数。駅のすぐ横にはトンネルがあり、電車とトンネル、アジサイの見事なコラボレーションが撮影可能なのです。箱根湯本駅方面のホームからは直接「銭洗弁天」「火伏観音」に参拝することもできます。アジサイの名所として広く知られる阿弥陀寺も、ここから歩いて行けるので、途中下車してぜひ散策を。

夜間のライトアップは6月15日（金）から7月8日（日）まで行われ、光に包まれた幻想的なアジサイが楽しめます。また、座席指定の特別電車「夜のあじさい号」は6月16日（土）〜7月4日（水）まで運行されます（要予約）。座りながらゆったりとアジサイを楽しむことができるとあって、とても人気だそう。早めの予約をオススメします。

箱根ガラスの森美術館内に流れる早川沿いに広がる「あじさい庭園」では、6月下旬から7月下旬まで約70種、4,500株もの開花時期の異なるアジサイが楽しめます。早川のせせらぎとさまざまな表情を見せる多種多様なアジサイは見ているだけで、涼しげな気持ちに。

箱根に自生する品種や、一度絶滅したが復活したとされ幻の花と呼ばれる「七段花」などの希少な品種も点在し、『あじさいの滝』と名付けられたエリアでは、400株の真っ白なアジサイ「アナベル」が滝の水しぶきのように一面に咲き誇るのだそう。

ここ、ガラスミュージアムならではのお楽しみが、キラキラと輝くクリスタルガラスでできたアジサイ「オルテンシア」。イタリア語で“アジサイ”と名づけられたこの花は、直径約1.4cmのクリスタルガラスが１株に約1,000粒も集まってできており、太陽の光と風を受けて、いくつものオルテンシアが一瞬一瞬、色を変えてキラキラときらめく様は、ここでしか見ることのできない光景です。

オルテンシアは6月1日から展示、アジサイの開花状況はこちらのブログでも公開しています。